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膝の痛みの場所で分かる疾患と原因|当院の施術の考え方とアプローチについてご紹介!

膝の痛みは本当につらいですよね。

場所によって原因となる疾患も様々です。

今回は、膝の痛みの場所から考えられる疾患とその原因について解説していきます。

 

膝の痛みの種類と原因

膝の痛みは、場所によって原因となる疾患が違います。

痛みを感じる場所をしっかりと把握することで、原因の特定につながります。

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膝の内側

痛みを感じる場所

膝の内側、特に膝関節の内側にある骨(脛骨)の内側顆の周辺

 

考えられる疾患

内側側副靭帯損傷

膝関節の内側を支える靭帯の損傷で、捻挫や外力によって起こることが多く、痛みと腫れを伴います。

膝の靭帯損傷の中で最も頻度の高い外傷であり、その多くがスポーツ中に発生します。

適切な治療を受けずに放置した場合は半月板損傷など他の傷害を合併する可能性が高くなります。

 

内側半月板損傷

膝関節のクッションの役割をするC型をした軟骨組織である半月板の内側部の損傷です。

膝の捻りや強い衝撃により起こることが多く、痛み、腫れ、運動制限を伴います。

外側半月板損傷よりも5倍多く発生しており、中高年層に多くみられます。

膝の動きでひっかかりを感じたり、屈伸時に雑音を感じることがあります。

また、膝崩れと呼ばれる、膝の力が急に抜けたり、膝がカクカクする感覚を引き起こします。

 

鵞足炎(がそくえん)

膝の内側に付着する縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つの筋肉の腱が炎症を起こした状態です。

膝の屈伸による摩擦が繰り返されることで起こりやすく、ランニングやバスケットボール、ラケットスポーツ、平泳ぎなどの競技で発生しやすいと言われています。

また、膝が内側に入るニーインの動作や、打撲などの外傷を契機に発症することもあります。

運動時には膝のツッパリ感が出たり、休んでもなかなか痛みが取れないなどの症状があります。

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変形性膝関節症

膝関節の軟骨がすり減り関節の変形、痛みや腫れ、可動域制限などの症状を引き起こす病気です。

加齢や肥満、過去の怪我などが原因で起こります。

高齢者に多く、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の原因となる代表的な病気の1つです。

放っておくとO脚が進行し、膝に水が溜まり、階段の昇り降りでの痛みや、正座ができなくなります。

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膝の外側

痛みを感じる場所

膝の外側、特に膝関節の外側にある腓骨や脛骨の外側上顆の周辺

 

考えられる疾患

外側側副靭帯損傷

膝の外側にある靭帯が強い衝撃によって損傷する怪我です。

スポーツや交通事故が主な原因で、膝の内側からの強い衝撃が加わることで発生します。

早期の診断と適切な治療が重要です。

特にスポーツ選手にとっては、適切なリハビリと筋力強化を通じて復帰を目指すことが大切です。

 

腸脛靭帯炎

大腿部外側から膝の外側にかけて走る腸脛靭帯の炎症です。

ランニングなど膝を繰り返し曲げる動作で起こりやすいため「ランナー膝」とも呼ばれます。

膝の屈伸運動を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外顆〈がいか〉と接触(こすれる)して炎症(滑膜炎)を起こし、疼痛が発生します。

特にマラソンなどの長距離ランナーに好発します(ほかにバスケットボール、水泳、自転車、エアロビクス、バレエ等)。

発生の要因はオーバーユースで、過剰なランニング時間と距離、柔軟性不足(ウォームアップ不足)、休養不足、硬い路面や下り坂、硬いシューズ、下肢アライメント(内反膝)など、さまざまな要因が加味されています。

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変形性膝関節症

内側と同様に、膝の軟骨のすり減りが原因で外側にも痛みが出ることがあります。

 

膝のお皿(膝蓋骨)周辺

痛みを感じる場所

膝のお皿、またはその周辺

 

考えられる疾患

膝蓋靭帯炎

膝蓋骨(膝の皿)のすぐ下の部分に炎症が起きた状態です。

太ももの前面にある大腿四頭筋という大きな筋肉が膝に向かって下りていくと、最終的には膝蓋靭帯という細い線維となります。

膝蓋靭帯は膝の皿を超えて脛骨(すね)の骨に付着しますが、その付着部に何らかの原因によって炎症が起きた状態を膝蓋靭帯炎と呼びます。

ジャンプを繰り返すスポーツ選手に多いことから「ジャンパー膝」とも呼ばれています。

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オスグッドシュラッター病

主に成長期の子どもが、膝前部と下部に生じる痛みや発赤(ほっせき=皮膚が赤くなること)、熱っぽさを生じる病気です。

成長期の子どもは、骨の成長にその周囲の筋肉の成長が追いつかず、バランスがうまく取れていない場合があります。

その状態では筋肉に強度と柔軟性がないので、スポーツなどの運動を過度に行なうと、大腿四頭筋からつながる脛骨粗面部に負荷がかかり、軟骨が一部はがれるなどの物理的な刺激が生じます。

成長期の結節部は柔らかいために刺激がより加わり、熱っぽさや腫れなどの炎症を生じやすいです。

運動を休止すれば症状は緩和されますが、継続するとさらに悪化し、脛骨粗面部が隆起してきます。成長期を過ぎれば症状は治まります。

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膝蓋骨軟化症

膝蓋軟骨軟化症は一般的には青年に発生します。

ジョギングする人に特に発症しやすい病気です。

膝蓋軟骨軟化症の原因はおそらく、膝蓋骨のずれによって起こる軽微な損傷が繰り返されることによると考えられており、このずれがあると、膝が曲がる際に、膝蓋骨の下にある軟骨が他の骨とこすれます。

うずくような鈍い痛みが膝の周囲と裏側に起こります。

腫れはみられず、通常、昇降運動(特に階段の昇り降り)、特定のスポーツ、長時間座っていること、および走ることで痛みが悪化します。

 

 

変形性膝関節症

進行すると、膝蓋骨周辺にも痛みが出ることがあります。

 

膝の裏側

痛みを感じる場所

膝の裏側

 

考えられる疾患

ハムストリングス損傷

太ももの裏にある筋肉群(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)を総称してハムストリングスといいます。

いずれも坐骨結節から筋肉は始まり、停止部は大腿二頭筋が腓骨頭、半腱様筋は脛骨粗面に鵞足となり付着、半膜様筋は脛骨内側顆~深鵞足となります。

いずれも作用は膝関節を曲げたり股関節を伸ばします。

ハムストリングスの損傷は、股関節を曲げた状態で膝を進展する動作で起こりやすいです。基本的には肉離れとなり状況により部分断裂、完全断裂となります。

急激な運動や無理なストレッチで起こることが多くあります。

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膝窩嚢胞

関節液がたまって、膝の裏側の関節包から袋状に突出した結果生じます。

関節液がたまる原因としては、関節リウマチ、変形性関節症、その他の炎症性関節疾患、膝の使いすぎなどがあります。

ベーカー嚢胞があると、しばしば膝の裏側に不快感が生じますが、症状が現れないことも多いです。

この嚢胞は、野球のボールほどの大きさになって、下の方に広がりふくらはぎの筋肉に入り込むこともあります。

 

 

様々な疾患をご紹介しました。

膝は加重関節と呼ばれる関節で、体重がかかることで立っている状態などは常に負担がかかっています。

歩行に特に重要な役割をしていますので、歩けないほど痛い場合は特に病院を受診されることをおすすめします。

 

膝の痛みが出たらどうした良いの?

 

では、膝の痛みが出たときはどうしたら良いのでしょうか?

まずは、運動を行っているなら中止し、膝の状態を確認しましょう。

腫れや熱感は無いか?

グラグラやカクカクする感覚は無いか?

この辺りと痛みの場所を確認したうえで整形外科などの病院へ行きましょう。

レントゲンや必要ならMRIなどを撮影することで、疾患の特定ができます。

 

年齢や運動習慣の有無によって、様々な疾患が想定されます。

そして、整骨院や接骨院、整体などへ行かれることもダメではありませんが、疾患をハッキリさせたうえで行かれる方が、施術がスムーズです。

 

病院などに受診がしばらくできない環境であれば、腫れや痛み、発赤、熱感などがあれば炎症のサインですので、アイシングなどを行いましょう。

以前はRICE処置を行うことが望ましいと言われていました。

RICE処置とは

Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)、これらの頭文字をとったものであり、スポーツを始め外傷の緊急処置の基本です。

今ではPRICEそして、POLICEが望ましいと言われています。

安静だけでは、損傷した組織を保護できないことから、RICEにProtection(保護)を加えたPRICEと呼ばれる処置に変遷してきました。

そして、急性損傷の早期管理として必要以上の固定、安静は悪影響を及ぼすことが分かってきており、安静(Rest)を、Optimal Loading(最適な負荷)に置き換えたPOLICEという概念が広まりつつあります。

 

病院では適切な処置が行われますが、その後の管理としてこの考え方も大切です。

特にスポーツをされている方であれば、今後の競技復帰のためにも覚えておくと良いかと思います。

 

当院の施術方法

 

当院では、膝の状態を問診、検査を行い、原因等を確認したうえで施術を行います。

膝の痛みは慢性か急性なのかでも施術内容が変わります。

膝の痛みはいかに早く炎症を抑えていくかが大切です。

そして、アライメントと呼ばれる構造的な部分を確認し、異常があればそこにアプローチしていくことも大切です。

 

また、膝に行く筋肉の緊張や神経的な異常を確認することで、痛みはすぐに引く場合もあります。

 

ただし、加齢とともに起こるような変形性膝関節症などの変形を伴う疾患でO脚になっているような場合は、変形は戻らないということを念頭に置いて施術を行わなければなりません。

 

その辺りを確認したうえで施術を行うため、一度の施術でも痛みはかなり変わることが多くあります。

しかし、同じような負担をかけ続けることで、痛みは再発していきます。

そのため歩行の指導、身体の使い方なども合わせてお伝えさせていただいております。

 

当院では、骨格・骨盤矯正で、身体の重心バランスを整えて、神経、筋肉、内臓、血管などにもアプローチすることで、痛みを軽減していきます。

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身体のバランスが整うことで、身体の正しい使い方の癖を身につけていくことができますので、継続していくことで膝の痛みはどんどん軽減していきます。

 

膝の痛みは放置することで、様々な痛みにつながることもあります。

どうせ良くならないとあきらめずに、まずは一度ご相談ください!

 

キトキト鍼灸接骨院のアクセスマップ

この記事の監修者

中土育弘

「身体を変える。未来を変える。」

キトキト鍼灸接骨院 院長 中土 育弘(なかつち やすひろ)

経歴

  • 東洋医療専門学校 鍼灸師学科卒業
  • 平成医療学園専門学校 柔道整復師学科卒業
  • 明治東洋医学院専門学校 教員養成学科卒業
  • 東洋医療専門学校 専任教員
  • 2023年10月 キトキト鍼灸接骨院 開業

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